みなさんこんにちは。まちまちと申します。
理学療法士のまーくんと作業療法士のちーちゃんの2人でこのブログを運営しています。
突然ですが、みなさんは自分の姿勢について、意識したことはありますか?
普段から意識をせずにとってしまっている楽な姿勢は、あなたの身体にとって本当に良い姿勢でしょうか?
もしかしたら身体にとって悪い姿勢が楽な姿勢として習慣になっているかも知れません。
この記事がみなさんと一緒に自分の姿勢を見直して、良い姿勢を習慣づけるきっかけになることを願っています。
そもそも姿勢ってなに?
姿勢とは、辞書より「体の構え・格好」と書かれています。
立っている姿勢(立位)、座っている姿勢(座位)、寝ている姿勢(臥位)など、その人それぞれの身体を支えるための形を指します。
頭や腕、脚のちょっとした位置の違いによっても身体に与える影響は大きく変わってくるものなのです。
この姿勢が理想的で正しいものに近づくと、日々のパフォーマンスも向上し、身体への負担も減らせられるかも知れないのです。
ヒトの姿勢の特徴
猿などと比較してヒトの姿勢には以下の特徴があげられます。
- 2本の足のみで支えるようになり、頭を最も高い位置で支えるようになった
- 脳が大きく発達し、頭が大きく重たくなった
- 首や肩は細く、筋力も弱くなった
- 骨盤は小さく、腰は反り返って(S字に)支えるようになった
- 腰や頭を高い位置で支えるに伴って重心の位置も高くなった
これらの特徴はヒトにとって大きなメリットを生むと同時に、姿勢を保つ観点においては大きな不安定性を生むこととなりました。
悪い姿勢ってどういうこと?
日頃の習慣や日常生活の無意識な行動によって身体が偏ってしまい、繰り返され続けた動作によって悪い姿勢は身に付きます。
いわゆるクセによって、同じ姿勢をとり続けることで筋力や筋肉の収縮のアンバランスさを生じさせます。
例えとして、テレビが右側にあればおのずと身体は右へ傾くかも知れません。または、過去に右側を怪我した事があれば身体は左に傾くかも知れません。
日常の習慣ばかりではなく、過去の怪我や行ってきたスポーツなどでも全身のアンバランスさは生じる事でしょう。
これらによって生じたアンバランスさをもとに、筋肉や筋膜や関節に負担がかかって、痛みを生じさせることにも繋がります。
そんな多種多様な悪い姿勢があることを知った上で、正しいとされる良い姿勢を意識してみることが必要だと私は考えます。
楽な姿勢が良い姿勢とは限らない
ここで注意していただきたいことは、楽な姿勢であることは良い姿勢であるとは限りません。
座位姿勢で例えてみましょう。
「椅子に浅く座って背もたれにもたれる姿勢」や、逆に「椅子に深く座って上体を前のめりにして両腿(もも)に肘を着く姿勢」を想像してください。
これらの姿勢は筋肉の活動は少なくて楽であるかも知れませんが、決して良い姿勢とは言えません。
こういった悪い姿勢で楽をしてしまう習慣をつけることが、結果的に不調を招く原因になりかねないのです。
良い姿勢を目指すためには
良い姿勢を獲得するためには自身の姿勢を見つめ直して、悪いとされるポイントを正す必要があります。
その前に、理想的で正しいとされる姿勢とはどういった姿勢かを見ておきましょう。
イラストのように、頭、肩、腰の位置が重力に並行に真っ直ぐ並んでいる姿勢が理想とされています。
重心を意識してみよう
立位と座位では重心の位置が若干異なります。基本的には重心が低くあればあるほど、姿勢の安定性が増します。
そのため、姿勢においては立位>座位>臥位の順で安定性が増します。
ここで意識してほしいことは、重心が降りる位置です。
姿勢を保つ上で重要なことは、支えとして床面に触れている部分とその間の範囲内(これを支持基底面と言います)に重心を収めることです。
しかし、ただこの範囲内に重心を収めれば良いのではなく、重心が通る位置が重要となります。
重心は(個人差はありますが)立位ではおよそお臍の高さ、座位ではおよそ鳩尾の高さの体の中心から重力方向に降ります。
その重心が身体が前のめりになれば前へ、身体が後ろへ傾けば後ろへ移動します。
人間の身体は重力に逆らって姿勢を保っています。この時に、重心の位置が身体の前を通るか、後ろを通るかで身体にかかってくる負担の位置が変わります。
ざっくり言えば、重心が前へ行けば身体の後ろの筋肉に、重心が後ろへ行けば身体の前の筋肉に負担がかかってしまいます。
これは前後左右全てにおいて、大体同じように作用します。
つまり、この重心が身体の正中を真っ直ぐ降りることが、余分な筋肉の緊張や関節への負担を軽減させる要因となります。
姿勢の安定に関わるポイント
上記にも安定するポイントをお伝えしましたが、改めて姿勢の安定に関わるポイントを見ていきましょう。
良い姿勢を維持するために
良い姿勢をとる事ができても、それを維持していかなければなりません。
良い姿勢を維持するためには
・重心の降りる位置が、支持基底面の中のさらに中心に近いほど安定します。
地球上で生活するにおいてやはり重力は無視できないため、重力下では筋肉や靭帯の働きを最小限に抑えるために、中心を目指した方がいいという事です。
・長い時間ずっと同じ姿勢を保つことは、その間ずっと同じ筋肉や関節に負担がかかっていることを指します。
そのため、力や負担は最小限に抑えた上で姿勢をよく変えることも必要になります。
良い姿勢を長く維持するためには、力や負担を分散することを考えてみることも大事なのです。
また、何かしらの作業中においては身体への負担を減らす環境づくりも戦略の一つです。
・気持ちや精神面においても、うつむいて下を見てしまうことで、悪い姿勢となってしまうかも知れません。
気持ちの上でも、顔を起こして背筋の伸びた姿勢を取れるようになりたいですね。
良い姿勢はいずれ楽な姿勢になる
今回、お伝えさせていただいた良い姿勢について、修正していく最初のうちは筋肉も使いますので、決して楽な姿勢ではないと思います。
しかし、楽な姿勢をとることが良い姿勢ではないことは先述した通りですが、良い姿勢はいずれ楽な姿勢へと変わっていきます。
これは良い姿勢を取り続ける事によって、良い姿勢を保つために必要な身体の機能が働くようになるためです。
みなさんも、楽ではあるが悪い姿勢の習慣をつけるより、良い姿勢を楽な姿勢へと変えていけるように意識をしてみてはいかがでしょうか。
たった今から意識を変えることで、近い未来に自分で真っ直ぐ支えることが楽になる疲れにくい身体を手に入れられることとなるでしょう。
今回は姿勢の概要を記事にさせていただきましたが、今後は具体的な内容やエクササイズの方法なども記事にしていこうと考えています。
これからもよろしくお願いします。
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